日本に生息するトカゲの中でも、美しい光沢と可愛らしい姿から人気のある「ヒガシニホントカゲ」。
この記事では、ヒガシニホントカゲとニホントカゲの違いや、それぞれの特徴、生態、そして絶滅危惧種の現状について詳しく解説します。
初心者でもわかりやすく、実際に飼育したいと考えている方にも役立つ情報をお届けします😊
この記事でわかること:
- ヒガシニホントカゲとニホントカゲの見分け方
- ヒガシニホントカゲの生態・特徴・寿命
- ヒガシニホントカゲの絶滅危惧種としての状況
- 初心者でもできる飼育方法と注意点
- ニホントカゲが珍しいとされる理由と地域差
ヒガシニホントカゲとニホントカゲの違いとは?
ヒガシニホントカゲとニホントカゲは、かつて同じ「ニホントカゲ」として扱われていましたが、DNA解析や分布の違いなどから、現在は別種として区別されています。
比較項目 | ヒガシニホントカゲ | ニホントカゲ |
---|---|---|
生息地 | 関東以北・東日本中心 | 近畿以西・西日本中心 |
体色 | 成体は茶色~青銅色 | 成体はより褐色寄り |
幼体の特徴 | 鮮やかな青い尾 | やや青みが弱い |
いずれも、幼体は尾が鮮やかな青色をしており、成長とともに色が落ち着いていきます。どちらの種も日光浴を好み、日当たりの良い石やブロック塀などで見かけることができます。
ヒガシニホントカゲの特徴と生態を紹介
ヒガシニホントカゲの最大の特徴は、光沢のある滑らかなうろこと、機敏な動きです。
- 大きさ:成体で15〜20cm程度で、尾が体の半分以上を占めることもあります
- 食性:昆虫やクモなどの小動物を食べる肉食性で、特にコオロギやミルワームが好物です
- 行動:日中に活動する昼行性で、早朝や夕方に活発になる傾向があります
- 繁殖期:5〜7月頃、メスは地中に卵を産み、約1か月で孵化します
森林や草原、都市部の公園でも見られることがあり、人目に触れる機会の多い身近な爬虫類です。天敵は鳥類やネコであり、捕まえられそうになると尻尾を自切して逃げる防衛本能も持っています。
ヒガシニホントカゲは絶滅危惧種?都道府県によって異なる指定

ヒガシニホントカゲは全国的には絶滅危惧種には分類されていませんが、一部の自治体では絶滅危惧種に指定されていることがあります。
特に開発が進む地域や、森林が減少しているエリアでは個体数が激減し、保護対象となっている例も。
一方、ニホントカゲに関しては、神奈川県などでは絶滅危惧種に指定されており、西日本の一部地域では生息環境の悪化が深刻視されています。こうした状況を受けて、各地で保護活動や啓発イベントが行われているほか、生息調査が進められています。
ヒガシニホントカゲの飼育はできる?初心者が知っておきたいポイント
ヒガシニホントカゲは法律での飼育禁止対象ではありませんが、採集する場所や方法によっては条例違反になることもあるため、事前の確認が必要です。
飼育を考える場合は、以下のポイントに注意しましょう👇
- 飼育ケージ:幅60cm以上、通気性と保温性が高いものが理想的です。レイアウトに木の枝や隠れ家も用意しましょう。
- 温度管理:日中は25〜30℃、夜間は20℃程度に保つ必要があります。寒暖差には注意が必要です。
- 紫外線ライト:ビタミンD合成のためUVBライトは必須です。昼間は8〜10時間照射するとよいでしょう。
- 床材:ヤシガラや腐葉土など、潜れる素材を使用することで、自然に近い環境を再現できます。
- エサ:コオロギ、ミルワーム、小型昆虫などを与えるほか、カルシウムパウダーをふりかけると栄養バランスが整います。
寿命はおおよそ5〜10年程度とされ、しっかりとした環境で飼育すれば長期間楽しむことができます。観察していると、餌を食べる姿や日光浴の様子など、意外な一面が見えてくることもありますよ😊
ニホントカゲは珍しい?地域差が生むレア度
「ニホントカゲは珍しい」と言われることがありますが、これは地域による違いが大きいです。
関東ではヒガシニホントカゲが主流のため、西日本のニホントカゲが見られる機会は少なく、地域によっては「見たことがない」存在になっていることもあります。
また、都市化の進行により、生息地の減少や外来種の影響で個体数が減少している地域もあります。生態系のバランスを保つためにも、地域での観察記録や研究活動の積み重ねが重要です。
近年では、両種の分布データが研究によって細かく整理されてきており、フィールドワークを通じた観察に関心を持つ人も増えています。
まとめ:身近だけど奥が深いヒガシニホントカゲの世界
- ヒガシニホントカゲとニホントカゲは、DNAレベルで別種とされています
- 主に東日本に生息するのがヒガシニホントカゲ、西日本に生息するのがニホントカゲ
- 一部地域では絶滅危惧種に指定されており、開発や環境破壊による影響も懸念されています
- 飼育は可能ですが、自治体の条例を確認し、環境に配慮した飼い方が求められます
- 幼体の青い尾はとても美しく、観察の魅力を引き立てます
- ヒガシニホントカゲは森林から都市部まで広く生息しており、地域の生態系の一端を担っています
- 保護活動や啓発も進んでおり、私たち一人ひとりの関心と行動が大切です
自然の中で出会った際は、そっと観察するだけに留め、そのままの環境で生きていけるように配慮しましょう😊
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