世界最大のトカゲとして知られるコモドオオトカゲ(別名:コモドドラゴン)。その圧倒的な体格と生態は、動物好きだけでなく、科学や自然に興味を持つ多くの人々を魅了してやみません。
この記事では、コモドオオトカゲの驚くべきサイズやその生態について、信頼性の高い情報をもとに詳しく解説していきます。
また、東山動植物園で展示されている「タロウ」についても紹介。コモドドラゴンの魅力を余すことなくお届けします。
- この記事を読むとわかること:
- コモドオオトカゲの平均的な大きさと体重がわかる
- コモドオオトカゲの食べ物や天敵、生態の詳細を理解できる
- 東山動植物園の「タロウ」の特徴や展示情報がわかる
- 人間を襲うことがあるという事例とその背景を知ることができる
コモドオオトカゲの基本情報と大きさ
コモドオオトカゲの最大の記録
コモドオオトカゲは世界最大のトカゲであり、記録上最大で全長313cm、体重166kgにも達します。平均的な個体でも全長2.5m前後、体重は70〜90kg程度が一般的とされています。
以下は大きさの目安です:
分類 | 全長の目安 | 体重の目安 |
---|---|---|
最大個体 | 約313cm | 約166kg |
平均的な成体 | 約250cm | 70〜90kg |
東山動植物園「タロウ」 | 約270cm | 約50kg |
コモドオオトカゲ タロウの全長は?
日本で唯一展示されているコモドオオトカゲ「タロウ」は、東山動植物園で飼育されており、全長2.7m、体重約50kgです。野生の最大個体と比べるとやや小柄ですが、それでも圧倒的な存在感を放っています。
来園者の注目を集めているこの個体は、13歳のオスで、シンガポール動物園からやってきました。人懐っこい性格で、飼育員の呼びかけにも反応するなど、展示動物として非常に魅力的な存在です。
東山動物園のコモドオオトカゲの大きさは?
東山動植物園では2024年8月からタロウの展示がスタートし、来園者に大きな反響を呼んでいます。その迫力ある大きさと独特の動きは、まさに”生きた恐竜”といった趣です。展示では学習展示やレクチャーツアーもあり、より深くその生態を学ぶことができます。
見どころポイント:
- タロウの迫力ある大きさと表情
- 生態展示とわかりやすい解説
- 動物好きや家族連れにおすすめの観察スポット
コモドオオトカゲの生息地
主な生息地はインドネシアの小スンダ列島(コモド島、リンチャ島、フローレス島西部など)で、乾燥した森林、荒れ地、時には砂浜や水辺にも姿を現します。
生息地の特徴:
- 気候:乾燥した熱帯モンスーン気候
- 地形:森林、草原、山地、砂浜
- 水辺:実は水泳も得意で、浅瀬や川を渡ることも可能
現在、これらの生息域はコモド国立公園として保護されており、1991年には世界遺産にも登録されました。
コモドオオトカゲの生態と驚くべき能力

コモドオオトカゲ食べ物
コモドオオトカゲは完全な肉食性で、主に以下のような動物を捕食します:
- シカ
- イノシシ
- ヤギ
- ウマ
- スイギュウ
- 小型哺乳類
- 鳥類
- 死肉(スカベンジャー)
また、一度に大量の肉を食べることができ、自分の体重の80%近くを一気に摂取することも可能です。これは約70kg分にも及ぶことがあります。
幼体のころは昆虫や小型のトカゲ、小動物を食べ、木に登って生活することで、他の捕食者や成体から身を守っています。
コモドオオトカゲに毒はある?
かつては「噛まれた傷口から感染症が広がって死に至る」と考えられていましたが、最新の研究では毒腺を持ち、噛みつくことで毒を注入することが判明しています。
毒の主な効果:
- 血圧低下
- 血液の凝固阻害
- 強い鎮痛作用
このようにして獲物は逃げたとしても、時間差で死亡し、コモドオオトカゲがそれを探し出して食べるのです。
コモドドラゴンは人間を食べる?
コモドオオトカゲによる人間への攻撃事例は、インドネシアで複数報告されています。観光客や現地の住民が噛まれたり、襲われたりしたケースもあり、決して油断できない存在です。
報告されている攻撃例:
- 野外トイレ利用中の住民を襲ったケース
- 観光客がガイドの指示を無視し、接近しすぎた結果の負傷
- 餌付け行為により習性が変わってしまった個体による事故
とはいえ、通常は人間を避ける傾向にあり、刺激しない限り積極的に襲うことは少ないとされています。
コモドドラゴンの天敵は?
成体のコモドオオトカゲに天敵はほとんど存在しません。現地では「コモドオオトカゲの敵はコモドオオトカゲだけ」とさえ言われています。
しかし、幼体や若い個体にとっては脅威となる存在が複数存在します:
- 猛禽類(タカなど)
- ヘビ
- 野犬
- 他の成体のコモドオオトカゲ
このため、幼体は木の上で生活することで生存率を高めています。
コモドオオトカゲの生存と繁殖
コモドオオトカゲは7〜8月が繁殖期で、メスは交尾後に約30個の卵を土に産み落とします。
繁殖プロセス:
- メスの糞の匂いでオスが交尾可能なメスを発見
- オス同士が取っ組み合いで競争
- 勝者のオスが交尾
- 産卵(9月頃)
- 偽巣も作って捕食者から守る
- 約8ヶ月で孵化(4〜5月)
また、近年ではメスが単独で卵を産み、ふ化する単為生殖の事例も確認されており、科学的にも大きな注目を集めています。
まとめ:コモドオオトカゲ 大きさ 体重の要点
- 最大で全長313cm、体重166kgの記録がある
- 平均的には全長2.5m前後、体重70〜90kgが一般的
- 日本で観察できるのは東山動植物園の「タロウ」のみ
- タロウは全長2.7m、体重50kgとされている
- 主な生息地はインドネシアの小スンダ列島
- 鋭い歯と毒で獲物を仕留める肉食性
- 食べ物はシカ、イノシシ、死肉など幅広い
- 一度に体重の80%近くを摂取可能
- 毒腺を持ち、血圧低下や凝固阻害の効果を持つ
- 人間への攻撃例もあり、注意が必要
- 成体にはほぼ天敵が存在しない
- 幼体は他の動物や同種から捕食される
- 繁殖は7〜8月、卵は30個前後産卵される
- 偽巣で卵を守る戦略を持つ
- 単為生殖も確認され、注目されている
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